弁護士法人PLAZA総合法律事務所 PLAZA LOW OFFICE

第88回目は、同一労働同一賃金⑤です。

今回は賞与を取り上げます。

同一労働同一賃金ガイドラインでは、賞与のうち「会社の業績等への労働者の貢献に応じて支給するもの」について、不合理な待遇差を設けることを禁止しています。

賞与の検討において最も重要なのは、「同一の貢献には同一の支給を行い、違いがあればその違いに応じた支給をしなければならない」という原則です。

ガイドラインでは、不合理とされるケース・されないケースの具体的な例が示されています。

問題となる例として、正社員には会社の業績への貢献に応じて賞与を支給している一方で、正社員と同一の貢献をしている有期雇用労働者に対し、賞与を一切支給しない、あるいは「非正規だから」という理由だけで極端に低く設定することは不合理と判断される可能性が高いです。

問題とならない例として、正社員が業績目標の達成度に応じて賞与が変動する仕組みであり、一方で非正規雇用労働者が目標管理の対象外で責任の重さが異なる場合、その「責任の程度」の違いに応じた範囲内で支給額に差をつけることは認められます。

賞与の差を説明する際に、「将来の期待役割が違うから」といった抽象的な理由だけでは不十分とされています。正社員はノルマに対する責任を負っているが、パート社員は補助業務に特化している。といった客観的で具体的な実態に基づいた説明ができるよう、改めて自社の賞与の「性質」と「支給基準」を整理してみましょう。

次回テーマは、「2026年の法改正」です。

社会保険労務士 上戸 悠吏江(うえと ゆりえ)

2008年太田綜合法律事務所(現PLAZA総合法律事務所)。2018年社会保険労務士登録。北海道出身。

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