第8回目は、事業場外みなし労働時間制度②です。
事業場外みなし労働時間制の労働時間を何時間とみなすのかというと、①所定労働時間みなし、②通常必要とされる時間のみなし、③労使協定で協定した時間のみなし、の3つがあります。①所定労働時間みなしとは、就業規則等で定められた休憩時間を除いた始業時刻から終業時刻までを労働したものとみなして労働時間を算定するということです。②通常必要とされる時間のみなしとは、通常の状況でその業務を遂行するために客観的に必要とされる時間のことです。その業務をするために、9時間必要なこともあるが、10時間要することもあるような場合、平均をとり、9時間30分とみなすことになります。
しかし、その時間が何時間になるかという算定は困難であるため、③労使で合意をした時間として、労使協定によって定めた時間を労働したとみなすことができます。労使協定は、みなし時間が1日8時間を超える場合には、労働基準監督署長へ届け出る必要があります。
次回は、「事業場外みなし労働時間制度③」です!
社会保険労務士 上戸 悠吏江(うえと ゆりえ)
2008年太田綜合法律事務所(現PLAZA総合法律事務所)。2018年社会保険労務士登録。北海道出身。