第17回目は、労働条件の明示①です。
使用者は、労働契約の締結に際し、労働時間や賃金といった労働条件を労働者に明示しなければなりません。労働基準法15条1項では、明示すべき労働条件と明示の方法を定めています。労働条件の通知は、原則として書面の交付によりますが、労働者側が希望したときは、ファクシミリや電子メール等の書面への出力ができるものによる方法で代替することができます。
書面の交付により明示しなければならない内容については、以下の事項です。
①労働契約の期間に関する事項
②期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項
③就業の場所・従事する業務に関する事項
④労働時間(始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間)、休日、休暇等に関する事項
⑤賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
⑥退職に関する事項(解雇の事由を含みます。)
次回テーマは、「労働条件の明示②」です!
社会保険労務士 上戸 悠吏江(うえと ゆりえ)
2008年太田綜合法律事務所(現PLAZA総合法律事務所)。2018年社会保険労務士登録。北海道出身。