弁護士法人PLAZA総合法律事務所 PLAZA LOW OFFICE

第29回目は、出向②です。

在籍出向を命じる際には、就業規則等に「出向を命じることがある」といった規定や、入社時の同意をとるなどの明示の根拠が必要になってきます。
出向は、勤務先が変更になりますので、出向先での賃金・労働条件、出向の期間、復帰の仕方などが出向規程等によって、整備されていることが必要になります。
労働契約法では、「出向の命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は、無効とする。」と明文化されています。就業規則で会社が出向を命ずることができる場合であっても、その出向命令が権利を濫用したものと認められる場合には無効となるということです。出向を命ずる場合には、必要性の有無、従業員の選定が適切かどうか等の事情を考慮し、運用する必要があります。

次回テーマは、「賃金①」です!

社会保険労務士 上戸 悠吏江(うえと ゆりえ)

2008年太田綜合法律事務所(現PLAZA総合法律事務所)。2018年社会保険労務士登録。北海道出身。

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