弁護士法人PLAZA総合法律事務所 PLAZA LOW OFFICE

コラム

2019.3.11

~太田・小幡綜合法律事務所スタッフ座談会~「ウチの事務所ってどんな感じ?」

左から、古内秀和・菊地かん菜・佐藤幸枝

 

事務所の雰囲気、仕事の進め方、内外の連携など。当法律事務所はどのような感じなのか。外部の人に少しでも雰囲気を知ってもらおうと、サポートスタッフが集まり、ざっくばらんに事務所について語り合いました。

 
入所年数と担当

古内◎入所して12年目になります。主に係争案件の担当事務をしています。裁判所に提出する資料を集め、体裁を整え提出するなどの業務をしています。現在は唯一の男性スタッフでもあります。
菊地◎他業種から転職し、2年経って3年目に入りました。係争案件のサポートや相続のサポートを担当しています。
佐藤◎わたしは4年目です。相続業務を担当しています。戸籍調査や財産調査をして、調べてきたものの一覧表を作ったりしています。

 
入所して驚いたこと

古内◎前職がCVSチェーンの本部だったこともあり、お客さまと事務所との関係の違いにびっくりしました。ウチに来る依頼者は、基本「先生」と頼ってくるんです。こんな関係もあるんだな、と思いましたね。加えて、弁護士1人の担当裁判が1日に3〜4本あるということも驚きでした。
佐藤◎わたしは事務所がしーんとしていることにびっくりしました。皆さん集中して仕事をしていて。キーボードを叩く音だけが響いている時があるんです。入った当初は「物音を発してはいけない」と思ったほどでした(笑)。
古内◎それは、普段、人がいないことも関係していますね。弁護士をはじめとして、皆さん出かけていることが多い。そういう時は静かです。
菊地◎反対に電話がかかってくる時も多く、込み入った話しを同時にしていると事務所内は騒然としてきますよね。
佐藤◎弁護士って本当に忙しいんだ、ということにも驚きました。5分刻みとか10分刻みで動いていると聞いていたのですが、本当でした。
古内◎受け持っている件数が多いからでしょうか。平均すると1人あたり、常時70〜80件くらい担当しているかもしれません。
菊地◎わたしは争いごとを扱っている業界なので、事務所も殺伐としているのかなと、漠然と想像していました。でも入ってみたら、ぜんぜん違っていて。「こういう解決方法があるのでは」とか、いろんな議論がされていて、全く殺伐とはしていませんでした(笑)。

 

事務所の雰囲気

菊地◎ウチは自由な感じがしています。細かくダメな事項があるわけではなく。わたしは「こういうことをしたらダメだよ」と、言われた記憶がありません。
古内◎代表の太田弁護士は上から決めて下ろしてくるというタイプではないからですね。割と「みんなでがんばろう!」という感じです。なので、自由にやらせてくれているとわたしも思います。
佐藤◎入所して間もないころ、代表から「どうしたらいいと思う?」といきなり意見を聞かれたことがありました。既成の枠にとらわれずに、あるべき姿に到達するためにはどうしたらいいかと。自分一人の知恵ではなく、みんなの知恵を集めて解決していくという姿勢を感じました。
古内◎弁護士たちも先輩後輩関係はありますが、案件に関しては対等にやっているように思います。よく外からの声として「人がやらない仕事をやる事務所」というのがあります。他の事務所が敬遠する案件でも、ウチは「やりましょう」と引き受けるようですね。
菊地◎顧問先企業も多いことも、その一因かもしれませんね。お客さまのことを第一に考えているからでしょうか。わたしは「朝、全員揃って朝礼をしてスタートするというのは珍しいね」と、言われたことがあります。
佐藤◎朝礼は東京事務所とテレビ画面を通して、一緒にやります。「NO.1ポーズ」という普通の朝礼とは一風変わったものもありますが、慣れました(笑)。
古内◎顧問先企業というのか「仲間が多い」というのか。「一緒に成長していける人たちを増やして、一緒に仕事をしていきましょう」というスタンスがウチの事務所にはあります。そうやって40年近く経過して、特に法人のお客様が多くなっている気がします。
菊地◎ウチを志望する弁護士の応募動機として「他の事務所では経験できないような仕事ができるから」という理由を聞いたことがあります。それほど、扱う分野が多岐にわたっているのでしょうね。

 

仕事の進め方

古内◎ウチの事務所は、部門制を採用しています。係争裁判部、相続・民事信託部、企業支援部、法務サービス部があります。弁護士1人につきスタッフ1人が担当するやり方ではないです。かつては、人に人がつく形でやっていました。2012年、法人化するに当たって、対外的に事務所のことを理解してもらうために、部門別にして分かりやすくしていこう、という流れで現在に至っています。
佐藤◎日々の仕事は、スケジュール調整が便利な「Kintone(キントーン)」というアプリを導入しています。裁判予定をはじめとして、スタッフと弁護士が予定を共有しています。全員が情報共有しながら動いています。
古内◎Kintoneは昨年2018年から導入していますが、早くから共有ソフトは導入していました。代表が新しもの好きなのも一因ですかね。「札幌で何番目かにFAXを導入した法律事務所」というホントかどうかわからない逸話があります(笑)。
佐藤◎最近は「Chatwork(チャットワーク)」も導入しています。使いはじめて半年くらいになりますが、手放せないですね。常に画面を開きながら仕事をしています。前は電話ノートに手書きしていて。不在の先生には、1日3回、内容をメールに転記してお知らせしていました(笑)。今はパソコンやスマホを通じてリアルタイムに情報を見ることができます。外出先でも、全員が情報共有できることは、ホントにすごいことです。業務効率化が一気に進みました。

 

 

士業が集まった形態の事務所

佐藤◎「法務・会計プラザ」という法務と会計をはじめとした連携体の中で仕事をしています。主に5つの士業の事務所が1カ所に集まっています。スタッフを含めて総勢100人を超える規模です。資格者としては、ウチの弁護士をはじめとして、司法書士・行政書士・公認会計士・税理士・不動産鑑定士・社会保険労務士などがいます。こうした専門家とは毎日連携しています。ご紹介いただいたり、逆にこちらからお願いしたり。相続の案件だと、司法書士さんだけではできないこともあり、ウチの事務所を紹介してもらうことが多々あります。逆もありますね。
菊地◎この「法務・会計プラザ」というスタイルは他にはない形態ですね。お互いの事務所が独立性を保ちながら連携している。一昨年20周年を迎えました。すごいシステムだなと思っています。こういうワンストップの仕組みがある法律事務所はそうないと思います。
佐藤◎このプラザの中で、いろいろな勉強会が開催されていて、参加できるのがいいところ。「札幌ビジネス塾」や「ドラッカー読書会」、人間学を学ぶ月刊『致知』の読書会などがあり、ビジネス塾にはわたしも時々参加しています。士業だけではない、異業種の多種多様なビジネスパーソンとも交流できる貴重な場だと思います。

 

東京事務所との連携

古内◎基本的には、東京事務所とは、東京は東京、札幌は札幌で仕事を受けています。依頼者の本社が東京で札幌に支店があるとか、裁判でも相続でも、札幌に住んでいる人と東京に住んでいる人が、テレビ会議で打合せする場合もあります。個人事務所にはない、弁護士法人ならではの特色だと思います。
佐藤◎東京事務所は2012年からでしたか。その時に、現在の名称である「太田・小幡綜合法律事務所」になりました。事務所名は、当初、代表だけの個人名を冠していたのですが、東京事務所開設の際、小幡弁護士は「自分の名前は入れなくてもいい」と言っていました。しかし、代表が「いずれ、共同代表になるのだから」と、あえて加えたと聞いています。
古内◎そういえば、東京の小幡弁護士の仕事はすごく細かいんですよ。代表と正反対(笑)。代表は方針だけ決めたら、あとはドンと。やってねと。小幡弁護士は、例えば「この書類は左上1カ所をホッチキスで留めて」とか。「これはクリップで留めてくれ」とか。自分の思い描いている完成形があるんですね。
菊地◎札幌事務所の弁護士は、わりと任せてくれますよ。「あとはよろしく」みたいに。代表に育てられると同じようなタイプになるのでしょうか(笑)。

 

社内行事はこんなこと

菊地◎6月と12月に札幌・東京全員で社内研修があります。6月は温泉に泊まる合宿です。資格者とスタッフに分かれて実施します。夜は宴会です。12月は、1年間の振り返りと翌年の計画を立てます。夜は忘年会です。
古内◎そのほかには、夏はビアガーデンや法務・会計プラザ全体のイベントなどがあります。新年会はプラザ全体の大きなイベントで、ホテルで盛大に実施します。何年か前には家族会もやったことがあります。
佐藤◎毎年、年末には「マンダラ手帳」が配布されます。代表が20年以上愛用している手帳です。このマンダラというツールがすばらしく、思考が整理されます。所内の会議資料のほとんどはマンダラチャートを使って書かれていますね。

 

事務所の不満

佐藤◎うーん、どうでしょうか。基本あまりないのですが。しいて言えば事務所が暑いことです(笑)。ビル全体が暑いことに加えて、PCやらプリンターやらの熱に囲まれているからでしょうか。だんだん時間とともに室温が上がりヒートアップしていきます。
古内◎わたしは、代表には改善をその都度進言しているから特段ないですね。「おお、わかった」と比較的すんなり受け入れていただいて。あと、弁護士の皆さんは、そろって片付けが苦手なんです。この仕事は紙の資料が多いので、もうちょっとだけ整理整頓をしてほしいかなと思います(笑)。

 

今後の抱負

菊地◎2018年暮れから「法務サービス部」が新設されました。この新しい取り組みに期待したいと思っています。
佐藤◎わたしは自分が担当している分野、相続は今後、ますます増えると思うので、しっかりと対応できるように勉強をしていきたいです。弁護士の皆さんのサポートを通じて、もっと依頼者のお役に立ちたいと思っています。
古内◎弁護士事務所は、困ったことがある、争いごとが起こった時に相談がくる方が多いんですが、困りごとは、本当は無いほうがいいですよね。そういう意味では、困った時に来る事務所ではなくて、困る前に来る事務所。困らないためにお手伝いできる事務所になればいいなあと思っています。「予防法務」と言われますが、そういった分野を充実させていければと思います。

 

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