第37回目は、賃金⑧です。
今回は、定額残業代で押さえておくべき点について確認をしていきます。
①「明確区分性」
明確区分性とは、通常の労働時間の「賃金部分」と「割増賃金部分」を明確に区分・判別できる必要があるというものです。両者を明確に区分できなければ、設定している割増賃金額が、労働基準法第37条に従って計算された割増賃金額以上の金額であるかを確認できなくなってしまいます。
②「対価性」
対価性とは、支給する定額残業代が何時間分の時間外労働等に対する対価として支払われているのかを明示するというものです。なお、明示している時間数を超える時間外労働が行われたときは、別途計算をして、割増賃金を支払う必要があります。
次回テーマは、「賃金⑨」です!
社会保険労務士 上戸 悠吏江(うえと ゆりえ)
2008年太田綜合法律事務所(現PLAZA総合法律事務所)。2018年社会保険労務士登録。北海道出身。