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コラム

2021.5.14

[法務サービス部・関上健一郎が行く顧問先訪問]コロナ禍を安心して過ごすために、PCR検査を受けられる体制を整えた札幌市西区の「ゆきのかなでクリニック」

ゆきのかなでクリニック 院長 大久保祐樹(おおくぼ・ゆうき)さん

関上 新型コロナウィルスにかかっているかいないかがわかる、PCR検査を開始したと聞きました。

大久保 はい。クリニック内に検査できる体制を整えました。民間の診療所でPCR検査を実施しているところは少ないのが現状です。しかし、わたしは「いつでもどこでも検査を受けられる体制をつくらねば」と強く思い導入しました。コロナ禍の最初のころは、いわゆる「行政PCR」と呼ばれる検査がありました。しかし、なかなかすんなりと検査を受けることができない状況がありました。当クリニックは訪問診療がメインなこともあり、スタッフを含めて感染のリスクにさらされます。グループホームなどでは、ひとり発症したら接触を防ぎようがない環境。なので、少しでも早く検査ができるようにしたいと感じていたのです。

関上 詳しくおしえてください。

大久保 PCR検査と一口で言っても、機械と試薬の種類がたくさんあります。必要な時間も変わるし、正確性も変わります。故に、精度が大きく異なるのです。偽陽性も出れば、偽陰性にもなります。当クリニックに導入したものは、島津製作所の機械。診療所向けに開発されたタイプです。1度に1〜4検体をセットでき、これを合計4台導入しました。1検体のみだったらわずか90分で結果が出ます。4検体でも110分ほどです。機械の結果(生データ)に医師の判断を加えて、陽性か陰性の判定となります。機械のコストは新車1台を買えるような費用でしたが、意を決しての購入。検査機械の発売が発表されたのは2020年の11月のことでした。すぐに注文したのですが、3月になってようやく設置することができました。

関上 検査費用はどのくらいですか?

大久保 行政PCR検査の場合は、各自治体が負担するので検体採取料だけです。目安としては3,000円程度でしょうか。当クリニックの場合は、12,000円前後の価格を予定しています。本音ではもっと安く提供して、より多くの人に検査を受けていただきたいと思っています。しかし、いかんせん試薬代が高いのです。コストダウンをしたいところで、会社などまとまった人数で受けていただけると、費用を多少下げられる余地があります。ぜひ相談してほしいです。自由診療ですので保険証は使えず、症状がなければ自費になってしまいます。

関上 どのような人が利用したらいいのでしょうか。

大久保 発熱していたり、症状がある人はいつでも相談してほしいです。発熱外来がある民間の医療機関は現状はまだまだ少ないのです。導線を分ける必要があるからです。当クリニックでは駐車場スペースにスーパーハウスというプレハブ小屋を用意して、そこで診察するようにしました。仮に発熱していなくても、陰性証明というか陰性確認をしたいという人にも利用してほしいです。帰省するとか、東京に出張に行くとか。行く前、行った後に気になる人はぜひ、使ってほしいです。企業では定期的に検査している業種。百貨店や金融機関、介護施設など。飲食店の人もそうです。検査で陰性だとわかっただけでも安心感があります。

関上 具体的にはどのように検査するのですか?

大久保 クリニック2階の一番奥にある専用の検査室で行います。予診票に渡航歴の有無などを記入していただき、ご自身の唾液1mlほどを検査キットに出していただきます。あとは機械にセットするだけ。全自動検査になっています。

関上 1mlといっても、ちょっとの量というわけではないのですね。しっかり絞り出すというか。でも、これだけのことで、陰か陽かがすぐわかるというのは安心ですね。でも、なんだかドキドキですね。ところで、クリニックの名前がユニークです。どのような意味があるのですか?

大久保 当クリニックは2015(平成27)年に開業。院名は雪がしんしんとふってつもっていくイメージからです。「かなで(奏)」という文字は合奏するとか、想いを集めて相乗するとか、音楽的な合奏の意味に用いられます。ご本人の想いを集めたり、いろんな人の想いを合奏させる。そんな、お看取り・医療サービスを提供できればということで「ゆきのかなで」とつけました。訪問診療をやっていると、人生の最終段階に接することが多いことからの想いです。

関上 どのような経緯で在宅診療をはじめたのですか?

大久保 わたしは札幌北高を卒業して、母子家庭だったこともあり、学費を貯めるために3年間、アルバイトしながら勉強していました。なんとか旭川医大に合格し、これまた過酷なアルバイトをしながらの学生生活。卒業後は、心臓医として北大病院で初期研修をしました。ところがある時から、ゴム手袋のアナフィラキシー(アレルギー症状)になってしまったのです。手術ができなくなりました。失意のどん底にあった時、「函館で在宅診療の医師を探している」という話を聞きました。これならば、医師をやめずに役に立てると思い、赴任することにしたのです。その後、自分の思う医療サービスを提供したいと考え、36歳の時独立し、現在のクリニックを設立しました。

関上 「待ち時間をなくしたい」とホームページに書かれていました。

大久保 はい。待ち時間は、医師にとって悩ましいテーマなのです。わたしの母はすい臓ガンで亡くなりました。開業する直前のことでした。ガン診断されて1ヶ月で逝ってしまいました。痛みを感じながら抗ガン剤治療を受けていました。受付して、治療までの待ち時間。ふらふらになるまで治療した後、薬局に行くまでの待ち時間。振り返ると残された時間はわずか。待っている時間、痛い時間は、なんてむだな時間なんだと…。医師でありながら、母の病を通してこのことを痛感したのです。以来、「病院に来なくても、われわれが伺います」と。自宅や介護施設といった普段の慣れた環境下で、待ち時間をゼロにした医療を提供したいと願っています。でも、実際はお待ちいただく時間が発生して。なかなか実現はできておらず、患者さまにはご迷惑をかけていますね。ただ、できるだけ待ち時間を少なくする努力だけは、続けていきたいと思っています。

関上 そうなんですね。今日はお忙しいところお時間いただきありがとうございました。新型コロナウィルス感染に不安がある人は、ぜひ、ゆきのかなでクリニックのPCR検査を受けてほしいですね。

>ゆきのかなでクリニック(公式サイト)
http://yukinokanade-clinic.com/

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