弁護士法人PLAZA総合法律事務所 PLAZA LOW OFFICE

コラム

2022.3.16

【ビジネス法務】消費者契約をめぐる最新動向と実務対応

 『ビジネス法務』2022年3月号の実務開設は「消費者契約をめぐる最新動向と実務対応」です。近年、消費者法関係での法改正が相次いでいます。特定商取引に関する法律についても2016(平成28)年の改正に続き、昨年6月にも改正法が公布されました。また、消費者契約法についても2016(平成28)年とその2年後にも改正が行われました。このように消費者法関係の法改正が相次いでいる背景にふれた上で、本稿では消費者契約法については検討会報告書の概要と、改正された場合の実務における注目点がそれぞれ解説されています。

  • Ⅰ 消費者法に関する法改正の背景
  •  1 保護を厚くすべき消費者の出現
  •  2 「ダークパターン」に代表される新たな考え方の出現
  •  3 情報通信技術の発展などに伴う電子取引の増加
  • Ⅱ 令和3年改正特商法の概要
  •  1 通信販売における詐欺的商法への対策
  •  2 書面のデジタル化
  • Ⅲ 消費者契約法の改正に向けた動向

 <PLAZA総合法律事務所の弁護士解説>

 1  消費者契約法は、消費者が事業者と契約をするとき、両者の間に持っている情報の質・量や交渉力に格差があることから、消費者の利益を守るため、平成13年4月1日に施行された法律です。
平成28年、30年には、取り消しうる不当な勧誘行為の追加、無効となる不当な契約条項の追加等の改正が行われ、さらなる改正に向けて検討がされています。
また、特定商取引法は、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律で、訪問販売や通信販売等の消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に、事業者が守るべきルールと、クーリング・オフ等の消費者を守るルール等を定めており、こちらも平成28年、令和3年に改正が行われております。

2  本記事は、消費者契約法改正の検討と、令和3年特定商取引法改正(以下「令和3年改正」といいます。)について詳しくまとめた記事となっております。
近年、新型コロナウイルスの感染拡大によって、電子取引の社会的な役割が改めて注目されている一方で、超高齢化社会が加速し、成年年齢が18歳に引き下げられるなど、判断能力や知識が不足するために電子取引において保護を厚くするべき消費者が増加しています。
 このような状況下で、まず、消費者契約法改正の検討においては、消費者の取消権のさらなる拡充や、不当な契約条項の類型の追加が検討されております。
例えば、平成30年改正で追加された「事業者の一定の行為により消費者が困惑し、契約を締結した場合における取消事由」について、これと同程度の不当性を有する行為であって、形成的には各要件に該当しないことから取消ができないという脱法的行為への対応が検討されています。
  また、令和3年改正では、通信販売を通じてなされる定期の契約について、広告や契約申込時の書面又は画面(最終確認画面)に表示すべき内容が新たに法定されました。

3  消費者に対する契約書や約款を作成するにあたっては、次々に改正されるこれらの法律について、本記事等を利用して知識をアップデートしていくことが重要となるでしょう。


(弁護士 櫻井 彩理)

協力:中央経済社
公式サイト(http://www.chuokeizai.co.jp/bjh/

最近のコラム