弁護士法人PLAZA総合法律事務所 PLAZA LOW OFFICE

コラム

2022.8.4

【ビジネス法務】改正育児・介護休業法をめぐる企業対応

『ビジネス法務』2022年8月号の特集2は「改正育児・介護休業法をめぐる企業対応」です。2022年4月1日に改正育児・介護休業法が施行されました。同年10月1日、2023年4月にも施行が控えていて段階的な実務対応が求められています。とりわけ男性の育休取得を推進するため、企業は取得しやすい環境の整備や周知の徹底に努める必要があります。

  • Ⅰ 改正育児・介護休業法の概要
  • Ⅱ 2022年4月1日施行に関して
  •  1 雇用環境整備
  •  2 個別の周知・意向確認
  •  3 有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和
  •   (1)就業規則、育児・介護休業規定の見直し
  •   (2)モデル規定例
  •   (3)労使協定の取扱いについて
  • Ⅲ 2022年10月1日施行に関して
  •  1 出生児育児休業制度の新設
  •   (1)産後パパ育休への対応と規定整備
  •   (2)モデル規定例
  •  2 現行の育児休業制度の見直し
  •   (1)分割取得への対応と規定整備
  •   (2)モデル規定例
  • Ⅳ おわりに

 <PLAZA総合法律事務所の弁護士解説>

本記事では、2022年4月1日及び10月1日に施行される改正育児・介護休業法の内容について、解説がなされております。特に、今回の改正は、“男性の育児休業”に着目しており、企業としても新しい法整備や対応を行う必要がありますので、本記事は必見です。
今回の法改正の主なポイントは、①育休の研修・相談体制の整備、②育休の制度等について従業員への周知及び意向確認、③有期雇用労働者の育児・介護休業の取得要件の緩和、④産後パパ育休制度の新設、⑤育休の分割取得の5つです。
特に、③④⑤は、今までの法律と異なり、従業員の方の休業要件・範囲が変更されるものですので、以下、詳しくご紹介させていただきます。

1 上記③に関する改正のポイント
従来の法律では、有期雇用労働者の育休取得にあたり、継続的な雇用期間が1年以上であるとの要件が課されておりました。
これに対し、令和4年4月1日施行の改正育児・介護休業法では、この要件が撤廃され、入社1年未満の有期労働者も、育休を取得することができるようになりました。ただし、労使協定を締結することにより、1年未満の労働者を除外することができます。
この改正に伴い、就業規則に、1年未満の有期雇用労働者の育休取得を排除する旨の規定がありましたら、修正をする必要があります。

2 上記④に関する改正のポイント
令和4年10月1日施行の改正育児・介護休業法により、出生時育児休業制度(産後パパ育休制度)という制度が新設されました。この産後パパ育休は、男性の育児休業取得促進のために創設されたものであり、本来的な育休とは別個に取得可能です。本稿では、産後パパ育休取得の要件や育休の日数等の詳細な説明については割愛させていただきます。詳しくは本記事をご参照ください。

3 上記⑤に関する改正のポイント
従来の法律では、原則として育休の分割取得はできませんでした。これに対し、令和4年10月1日施行の改正育児・介護休業法は、子供が1歳になるまでの間に、育休を2回に分割して取得できるようになりました。したがいまして、社内ルールも、育休の分割取得を前提とする必要があります。本記事内にモデル規定例がございますので、ご参照ください。

このように、今回の改正は、育休の取得の促進だけでなく、仕事との両立にも配慮されております。企業の皆様には本記事及び厚生労働省のガイドライン等をお読みいただき、環境整備をなされることをおすすめいたします。


(弁護士 西口 阿里沙)

協力:中央経済社
公式サイト(http://www.chuokeizai.co.jp/bjh/

最近のコラム